ようこそ  西牟田農園へ
備忘録(北海道)忘れないために書いておく。

平成27年5月に北海道農場へ、
人参の種まきに訪れた彼の地は、そうたやすく私たちを迎えてくれた訳でもなく、

水を落とした家は、3日ほどお風呂にも入れなかった。泣

買い物に行くにも、一個忘れ物をしたら30分かけて走っていかなくちゃならない(車でですよ。もちろん)泣





出発する日までの間、怒涛のような毎日で、本当によく働きました。
残していくこの子たちが心配で、とにかくできるところまで仕事をかたづけて行こう。

何にも淋しくないつもりだったのだけれども、トラックに乗り込んで出発したら
涙が出てきた。

走り出したら走り出したで、荷物が重すぎて(トラクター4トン)トラックが走らない、走らない。
おまけに途中で煙まで出てきた。

温度が上がりすぎて、もう少しでオーバーヒートするところだった。(よかったー)
何とか船に乗り込み、乗り込んだとたん出航。
ほんと、あせったよー。
珍道中の始まりでした。

船は粛々と太平洋を進み、4泊5日の北海道への旅は終わりを告げたのです。

苫小牧港から北海道へ上陸。
そこから針路を北へ。富良野に向けて最後のひと踏ん張り。

トラックがんばれ。船の時は心配なっかったけど、陸を走ると「あなたのことが心配!!」
そんなこんなで、やっとの思いで到着。

新しい生活の始まりです。
新しい生活といえば、
結婚して30年。銀婚式はとっくに済ませ、今年は新婚旅行で行ったシンガポールに行こうか。

などと、のんきに言っておりましたが、北海道で新たな旅立ち。
「これを節目にしようぜ。」と夫の弁。

キタキツネの住む場所らしく、家の周りでは鹿やらきつね(まだ毛がぼろぼろ、これからきれいになるんだろうね。)
『クマ出没』の看板や、きっとここの主であろう大きな蛇。。(去年も抜け殻を見つけて、震え上がっちゃいました。)

二人で仕事をするのが、いちばん効率が上がるよね。と選んでの二人。
助け合っていかなくては。これで熟年の離婚の危機を乗り越えてっと、、、笑

始まったら始まったで、植え付けますよ〜〜〜〜

が、そうは問屋が卸さない。

「雨が降ったら、土が乾くまでは畑入ったらいけませんよ。こりゃ3日は入れんわ。」
これは、お隣の私たちの北海道農業のご指南役の一言。

ご指南役の言うことは、守らなければ。けれども、本当にじっと我慢でした。
すっごく焦る。。。

やっとそんなこんなで、植付に慣れた頃は、50日もたってしまっていた。
植え付けたそばから、除草剤の散布。散布。散布。

せっかく植えつけるのだから。と、見かねたご近所の方が、「今年はここは作らんから。」と畑を貸していただいた。
感謝でございます。

除草剤をまき終わったら、今度は家が心配で・・・
トラクターを積んで鹿児島へ帰ります。
トラック頑張れ!!

鹿児島で3週間を過ぎたころ、北海道のご指南役から電話あり。
 「草が大変なことになってるぞ。」
大慌てで、またまた別のトラックに乗り換えて、北海道を目指します。

今回は、別ルートを選びます。
日本海側を通り、いざゆかん。北海道。

鹿児島からフェリーに乗るつもりが、台風の影響で

「そちらのトラックはトラック止めついていますか。
ついていないのであれば、大分から神戸行きに乗ってください。」

え〜〜〜〜〜〜〜
時間がない。後4時間あるつもりが、急がなければ乗り遅れる。
すぐ出発。!!!!!!

迷いに迷って、最近のナビは、車の大きさまではわからないのよね。
どのナビもそうか。。。ナビの言うことは、半分くらいにしておこう。
やっと着いたときは出航30分前。

まあ、乗れればいいか。(ちょっと気も長くなってくる・・・ん・・・)




日本海側を進む船は、なんと乗船時間が夜中の1時。
どなたか遊んでくださいまし。
「はいよ」と、福井の友人が遊んでくれました。本当にありがとう。

何とか北海道へも無事に行きつき、

着いたら着いたで、初めて見た。こんなに大きくなった草。
草の丘になってた。

鹿児島からみんなを呼んで、草を取ろう。
毎日毎日取りました。

収穫が終わってから、ご近所周りに挨拶に行ったら、畑のそばのおじいちゃんが、

「よく取ったね〜〜〜。どうなることかと思ったよ。まあ、よくやったね。」
お褒めの言葉もいただきました。
きっと周りの皆様は「どんな奴がやって来たんだ。」と思っていたことでしょう。

何とか収穫までこぎつけ、すべてのものを売り切りました。
一つが解決すると、また次の難問が。。
それでもすべてのことを片付けながら、最後の時を迎えつつ、少し淋しくもあり、

この人たちに会うために、ここにやって来たんだ。と思えるような、とっても大事な友人ができました。
これは大きな収穫です。




早くこの地の人間にならなければと、思いつつ、この森には時々癒されに行きました。
プリンスホテルのコーヒーの飲めるログハウスに行ってました。

もちろん自分でも淹れられますよ。けど、おいしい。。。
まだまだ、北海道は広すぎて知らないところばかり。

一年一年を積み重ねながら、北海道人として生きていけるよう。
鹿児島と北海道の懸け橋になりたいなァ。
〜〜ん〜〜〜ここは日本ぞ。。なれるよね。。





たくさんの友人が訪れる地になれるよう。
私たちのもとを訪ねて楽しかったよと、喜んでもらえるように努力します。




生産物としての「人参」の確立と、富良野に住む「住人」としての確立を目指そう。
今年は本当に様々なことがあった。
けれども、これはこれからの始まりにしか過ぎない。

まだまだな人生を、歩んでいこう。

北海道でお世話になったご指南役・大橋さん。奥様
友人として私たちを受け入れてくれた、福田さんご夫妻、鷲見さんご夫妻。
ご近所で私たちの無理難題を聞いてくれた・富良野農機販売さん。
そして、「これ食べるかい?」と野菜を持ってきてくれて、いつも新鮮な野菜を食べられました・上掘さんご夫妻
まだまだ書ききれていない、全ての方々に感謝します。
福井の長尾さんご夫妻・お世話になりました。またお邪魔しますね。

また来年の春にお目にかかります。けど、雪の富良野にも行きたいなぁ。笑

追記
鹿児島に帰りましたら、宮崎で行われる「全国農業サミット」に参加しました。
そこで行われた「優良経営体表彰の経営局長賞」をいただきました。
これもひとえに私達を支援してくださる方々のおかげです。ありがとうございます。

今度は農林水産大臣賞をもらえるべく、頑張ります。笑


長々と長文の備忘録。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
これからも、農家の仕事を淡々と、毎日を送っていきます。

益々のお付き合いと、ご支援お願いいたします。では。
 
 
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